ホーム > ケータイモラル実践 > アンケート結果で、子どもと保護者のギャップが明らかに

ケータイモラル実践
2010.02.11

キッズ・ケータイ・活用プロジェクト全国アンケート調査レポート

保護者が知らない、
子どものケータイ利用の実態。


キッズ・ケータイ・活用プロジェクトでは、08年9月に「児童生徒のケータイ所持と使用実態に関する全国調査」を実施した。子ども(小学5年生、中学2年生)、教員、そして保護者を対象としたこのアンケート調査で、子どもと保護者との間に数々の“ギャップ”があることが浮き彫りになった

●ケータイの使用ルールを決めていると思っているのは、保護者だけ?

 保護者は「ケータイの使用方法に関するルールを家庭で決めている」と信じているが、子どもは「ルールは決めていない」と思っている……。このような実態が、キッズ・ケータイ・活用プロジェクトが実施した全国アンケート調査で明らかになった。(調査結果の全文は、こちらから)。

 この「児童生徒のケータイ所持と使用実態に関する全国調査」は、全国の小学5年生と中学2年生、そしてその保護者と教員を対象に08年9月に実施。「東京23区」「県庁所在地(政令指定都市を除く)」「人口5万人以下の市町村」の3層について、それぞれ小・中学校約50校ずつ送付し、小学校(教員54名、児童生徒1795名、保護者1755名)、中学校(教員57名、児童生徒2001名、保護者1814名)から回答を得た。

 この調査でまず浮かび上がったのが、保護者と子どもとの“意識のギャップ”だ。

「子どもがケータイを持つようになった理由」では、子どもも保護者も「家族との連絡のため」が最も多い。しかし、中学2年生の保護者の58.3%が「家族との連絡のため」と思っているのに、子どもは49.1%しかそう思っていない。両者の間には、10%近いへだたりがある。

「アンケ08/ケータイを持つようになった理由」

 この傾向は、ケータイ使用の実態でも顕著に現れている。中学2年生では5割以上の子どもが1日11回以上友だちにメールを送信しているのだが、この実態を正確に把握している保護者はとても少なく、逆に約4分の1の保護者が「1日に1〜5回ぐらい」と過小に考えているのだ。
 チェーンメールを受け取った経験の有無では、小5で約2割、中2の約8割が経験しているのに対し、保護者の認識は甘く、小5の保護者で16.7%、中2で53.6%しか、子どもがチェーンメールを受け取ったことがあると思っていない。
 さらに「ケータイの使用方法のルールを家庭で決めているか」という問いに対しては、小学5年生の保護者の81.4%、中学2年生の保護者の50.9%が「決めている」と答えているのに、ルールが決まっていると答えた子どもはそれより20%ほども少ないのだ。

「アンケ08/家庭でのルール」

 にもかかわらず、子どもにケータイを持たせている保護者の多くが、「ケータイの利用状況について把握している・把握する自信がある」と答えている(小学5年生の保護者で9割以上、中学2年生の保護者で7割以上)。

 保護者の想像よりも子どもたちの利用は進んでおり、保護者が思っているほど「保護者の思いや願い」は子どもに届いていない。この現実を、保護者は直視すべきだろう。

●保護者も子どもも教師も情報モラル教育の必要性を感じている。

 一方で、情報モラル教育が必要とされている現状も明らかになった。

「危険なことに巻き込まれないよう、自分の身を守る方法を学ぶ必要がある」と考えているかという問いに対しては、ケータイを持っている子どもも持っていない子どもも、約8割が「必要だ」と回答。保護者も必要性は痛感しており、約7割が「学校・家庭両方で教える必要がある」と答えている。教員も、小学校教員で約9割、中学校教員で約8割が、「学校での教育が必要」と認識している。
 チェーンメールへの対応やケータイを利用する際のトラブルから自分の身を守る方法、ケータイ利用のマナーやルールなどを子どもが学ぶことについても、ほとんどの教員と保護者が「必要である」と回答している。

 情報モラル教育を進めるには、やはり教材が必要不可欠。6割以上の教員が「教員用教材・資料の充実化が必要」と答えていることからも、その事実は明らかだ。

 このアンケート調査から見えてきたのは、子どもと保護者との認識ギャップ、そして社会が情報モラル教育を必要としている現状である。
 今後、子どものケータイ所有率が、年々上昇していくのは間違いない。今回の調査でも、小学5年生のケータイ所持率は22.2%、中学2年生で45.5%だった。特に東京23区の所持率は高く、小学5年生で42.7%、中学2年生で65.1%。地方の子どもたちも、年々この所持率に近づいていくはずだ。ケータイをまだ所持していない子どもも、半数以上がケータイの所持を希望していることが明らかになっており、子どものケータイ所持率は右肩上がりで伸びていくだろう。

「アンケ08/ケータイ所持率」

 この現実に備えるには、保護者と子どもとでケータイについてよく話し合い、利用実態を正確に把握して、学校と家庭で情報モラル教育を進めていく必要がある。
 子どもたちは、ケータイの良さも課題も、経験しつつある。ケータイを所持している子どものうち、小学5年生の約半数、中学2年生の約7割が、「友だちや家族とのメールで励まされた経験がある」と答えている一方で、中学2年生の1割以上が「メールのやりとりで友だちと仲が悪くなった経験がある」と回答している。
 子どもたちの姿をよく見つめ、子どもを正しい方向へ導いていくことが、学校にも保護者にも求められているのではないだろうか。

豊かな学びと安全な暮らしをつくるケータイと子どもの幸せな関係

キッズケータイ活用プロジェクト K3 PROJECT
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